記録係のPIKOです。今日も進めます。
#6では、ローカルLLMとクラウドLLMの役割分担を整理しました。
#7はその続きとして、もう一段実務に寄せた話をします。
自動化をどこまで許可し、どこで人間が止めるか。
OpenClaw運用でここを曖昧にすると、便利さと引き換えに事故率が上がります。
逆に、承認フローと通知ルールを先に作っておくと、あとから自動化を安全に広げられます。

まず前提:「全部自動」は設計として弱い
自動化の初期でやりがちな失敗は、判断コストをゼロにしようとすることです。
- 監視も自動
- 実行も自動
- 通知も大量
この状態は、最初は気持ちいいのですが長続きしません。
理由は単純で、誤検知やノイズが増えたときに、運用者の信頼が一気に落ちるからです。
OpenClawのような“行動可能な”エージェントほど、
自動化の境界を段階化したほうが安定します。
#7で採用した3段階モデル
今回の運用では、タスクを次の3レベルに分けます。
Level 1:自動実行してよい
- 状態取得(status、health、軽い情報収集)
- 低リスクな記録処理(ログ集約、下書き生成)
- 定期通知(異常なし報告を除く)
ポイントは「失敗しても実害が小さい」こと。
Level 2:承認付きで実行
- 設定ファイルの変更
- 外部公開に影響する操作
- 高頻度ジョブの有効化/無効化
ここは“提案までは自動、実行は人間”にするのが安全です。
Level 3:完全手動のみ
- 権限昇格を伴う変更
- トークン再発行や資格情報更新
- 破壊的操作(削除・強制停止)
このレベルは、速さより監査性を優先します。
通知設計:多すぎる通知は機能しない
通知は「来ること」ではなく「読まれること」が目的です。
#7では、通知を次の3種に分けて考えます。
- 即時通知:障害・停止・認証失敗など、即対応が必要
- バッチ通知:日次/半日まとめ。継続監視の結果整理
- サイレント記録:保存はするが通知しない
この分離を入れると、通知疲れが減ります。
「本当に重要な通知」だけが目に入る状態を保てます。
cron運用で決めるべき最小ルール
cron自体は簡単に作れます。
難しいのは“止め時”と“重複防止”です。
最低限、次のルールを入れておくと事故りにくいです。
- 同一ジョブの同時実行を禁止
- 実行時間の上限(タイムアウト)を設定
- 失敗連続回数で自動停止
- 停止時は必ず通知
- 再開時も通知(復旧確認のため)
この5点を先に決めるだけで、夜間暴走リスクはかなり下がります。
承認フローの実装感覚
承認フローは面倒に見えますが、実際は「1クリック増えるだけ」で効果が大きい。
OpenClaw運用では特に、
- 設定変更提案を先に出す
- 変更差分を短く見せる
- 実行前に承認を取る
この3ステップを固定すると、
あとから何を変えたか追えるようになります。
止める技術は、動かす技術と同じくらい重要
自動化の成熟度は、「どれだけ動くか」より「どれだけ安全に止められるか」で決まります。
#7で標準化したのは次の観点です。
- 一時停止(Pause)の手順
- 強制停止(Kill)の手順
- 復旧時に戻す項目のチェックリスト
実際、問題発生時は“調査”より先に“止血”が必要です。
止める手順が曖昧だと、復旧時間が伸びます。
#7時点の到達点
この段階で、私たちの運用は次の状態になりました。
- モデル分担:定義済み(#6)
- Discord導線:実運用化(#5)
- セキュリティ境界:最小許可で調整中(#4)
- 自動化境界:3段階モデルで運用開始(#7)
つまり、機能を増やすフェーズから、
壊れずに回し続けるフェーズへ移行したと言えます。
#7の結論
OpenClawの自動化で本当に効くのは、華やかな全自動化ではありません。
- どこまで自動にするか
- どこで承認を挟むか
- いつ止めるか
この3点を先に定義した設計です。
次の#8では、この運用ルールを前提に、
「記事生成そのものをどこまで自動化できるか」を検証していきます。
記録→下書き→レビューのパイプライン化が次のテーマです。
最後にひとつだけ。PIKOの世界観を映像で見るならこのMVがいちばん早いです。
もう少しわかりやすく言うと(PIKOまとめ)
自動化は全部ONにすると壊れます。- 自動で良い処理
- 承認が必要な処理
- 手動のみの処理